今日は50代女性Mさんのお話しです。Mさんは老人ホームでお仕事をされています。午前中は入居者の方々の介助のお仕事をして動き回り、午後はデスクワークになり、管理職をされていました。特に午後のデスクワークの時間になるとクビが凝ってしまう!ということでお悩みでした。病院では「ストレートネックだから、頭を下に下げないで起こして!それ以外やりようがないから。」と言われて、特に何もしてもらえなかったそうです。そんなMさんがどうやってストレートネックからきているクビ凝りを解消したのかを見ていきましょう。
ストレートネックからくるクビ凝りは解消できるのか?
結論から言いますと。ちょっと時間はかかりますが、順番にやっていくと解消できます。
実はMさんのような方は結構いらっしゃいます。
よく言われているのが。ストレートネックの人は頭が前に出てしまうから、頭を起こして!というやつですね。
まあ、半分正解で半分間違えています。
順番に見ていかないと、頭を起こして!といっても無理なんですね。
理由は、クビ以外のところに原因があるからです。
ですから、まずは原因から見ていきましょう。
Mさんのストレートネックの原因
直接的な原因は、スマホやパソコンで下を向くからなのですが。
Mさんの場合、ストレートネックが進行して、頭が前に出てしまうものですから、肩も前に出て巻き肩のようになり、はたから見ると猫背のようになっていました。
更にそれによってお尻が後ろに出て固まってしまい、その結果、腰の方も反り腰になっていました。
Mさんの場合、巻き肩と反り腰もストレートネックの原因になっていたので。頭だけ起こして!といわれてもそれが出来ない状態でした。
土台から整えていきます
お尻が後ろに出て、固まってしまうと反り腰になります。
反り腰になると、股関節が内側に捻じれるので太ももの内側にある内転筋群が硬くなります。この内転筋群をストレッチすると効果的です。
(この時に、大腿筋膜張筋も硬くなる人もいますが。Mさんはこの筋肉は硬くなっていなかったので、この筋肉のストレッチはしませんでした。)
ですから、内転筋群を柔らかくして反り腰を軽減させてから。巻き肩を軽減させていきました。
肩とヒジも整えていきます
肩が巻いてしまうので、Mさんには、ヒジ(腕)をうごかしてもらいました。それから、肩を動かしてもらいました。
ヒジ・肩を動かして、長い期間、内側に巻いてしまった肩を楽に開けるようにしていきました。
この順番で、反り腰と巻き肩を改善してから頭を起こしてもらいました。
ストレートネック改善のストレッチ方法
まずは反り腰改善のストレッチから。
まず、床にお尻を付けて座ります。両脚を開きます。(開脚というやつですね)
右脚を曲げて右足の裏を左太ももの内側に付けます。左脚のつま先を立ててから、内側に倒します。この状態でも左のももの内側が伸びていればOKです。
この状態で伸びている感じがしなければ、上半身を右に捻ります。
その状態で30秒キープしてください。
反対側も同じように30秒やってください。
(Mさんはやってないですが。反り腰のきつい方は、仰向けに寝て、両脚を抱えて体育座りのような格好で。30秒ほど、ゆりかごのように自分で揺れてみるのも効果的です。)
反り腰がきつい方はやってみてください。
今度は巻き肩に効くストレッチです。
まず、真っすぐに立ってください。両手を肩の高さで前に出します。
手のひらを上に向けましょう。そこから、手の平を下に向けるようにヒジを捻ります。
そして手のひら上に戻します。この動作を30回やってください。
こうすることで、内側に入っていた肩が徐々に開いていきます。
今度は、右腕を横に水平にあげて、右ひじを曲げて手の指を右肩に付けます。
この状態からヒジを前と後ろに動かします。これも30回やりましょう。
勿論左も同じようにやってください。
こうして、ヒジと肩に動きを付けると。
徐々に巻いていた肩が開いていきます。
Mさんの場合、こうして内転筋群をストレッチして反り腰を改善して。
ヒジと肩の動きを付けて巻き肩を改善してから、壁を背にして真っすぐに立って、頭を起こしてもらいました。
壁を背にして立つ時、頭が壁に付くのがベストですが、壁に付けるとアゴが上がってしまう様なら無理に壁に頭を付けなくても大丈夫です。
この姿勢は1分やってもらいました。
こうして順番に、ストレートネックを改善して、クビ凝りを解消した訳です。
まとめ
①反り腰があったので、内転筋群をストレッチした
②巻き肩があったのでヒジ(腕)と肩に動きを付けた
③反り腰と巻き肩を改善してから真っすぐに立つようにして、前に傾いた頭を起こした
今回やってもらったことは、たったこの3つです。
決してむずかしくないので、皆さんもチャレンジしてみてください。
もし、文章では不明な点があって、キチンとできているか不安です!という方のために。動画を用意しましたので、ご覧ください。
もし、一人で改善されない場合は、私たちが力になれると思いますので、一度ご相談ください