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今回は当院に通う60代後半の方に質問を頂きました。「70代を健康で過ごさないと、80代でヨボヨボになっちゃうってテレビで言ってたけどホント!!」というものです。ウソではないけど、絶対とも言えないし。詳しく話を聞いていると、多分この本を出された先生がテレビで喋ったのではないかと思いまして。その本を私が読んだ感想などを書いてみようかと思います。(参考文献:70歳が老化の分かれ道:著者:和田秀樹)

70代が老化の分かれ道なのか⁉ 

昨今、昔よりも長くなったといういわゆる老後。100歳も当たり前になりつつあります。

この老後を健やかにすごすには、脳の機能と運動機能をいかに落とさないかが重要になります。

どちらも70代から保つ努力を続けていないと、80代になってから慌ててやっても遅いというものです。

私も仕事がら。
80歳を過ぎても元気な人と、そうでない方を沢山見て来ました。

この本に書いてあったことと、合わせてどうしたらよいのかを書いていこうと思います。

老けこまないために必要なもの 

60代後半になり、質問してきた方の悩みは。「今後が漠然と不安である」というもの。

この方のように言葉に出さなくても、同じ不安を抱えている人は非常に多いと思います。

この不安を解消するにはどうしたらいいかをみていきましょう。

意欲の低下を防ぐこと 

先程も言いましたが。脳機能と運動機能を維持するには。

使い続ける事が重要になってきます。

例えば、当院に通っていた84歳の男性。畑仕事と趣味のゴルフを習慣にしていました。

月火は畑仕事。水曜日をゴルフの練習。

木金は畑仕事。土曜日はゴルフのラウンド。日曜日は何もしない。

決して日常、ゴロゴロしてないのです。

この方に、体を動かし続ける理由を尋ねると。ご自分のお母さんが70代前半から。急に老け込んだのを覚えているからだそうです。

お母さんは、四六時中ゴロゴロゴロゴロしていたそうです。

確かにこれでは、80歳になるころには。足腰立たなくなりそうですよね(^^♪。

意欲の低下を日々の生活で防ぐには 

意欲の低下を防ぐには、日々の生活の中で。前頭葉の機能を低下させないこと。男性ホルモンを活性化させること。

この二つが重要になってきます。

この二つは、特別なことをしなくても日常でなんとかすることができます。

前頭葉の機能を維持するには 

前頭葉は、創造性や他者への共感、それから想定外のことに対処するなどの機能を持っています。

ここが老化すると、何事にも意欲がなくなり活動することがおっくうになります。

そうすると体を動かす意欲もなくなり、更に老化に拍車がかかります。

では、どうしたらいいのかというと。

仕事を続けることだそうです。

仕事を続けることによって、創造性が生まれたり。他者への共感も生まれます。勿論、仕事をしていれば想定外のことも起こります。

これらのことは、家でボーっとしていては起こりませんよね。

ですが、若い時と同じように働かなくてもいいのです。週に3日とか4日働くとか。毎日働いても、半日だけ働くとか。

稼いで家族を養うという働き方ではなくて。

自分の経験や知識をいかして、誰かを助けたり、社会貢献したり。ということに価値を置いてもいいのではないでしょうか。

例えばこの方もそうです。

当院に通われていた93歳の女性。

この方は、90歳まで編み物を教えたり。

人の悩みを聞く相談員をされたり。

ずーっとお仕事をされていました。

勿論、毎日仕事をしていた訳ではありません。

編み物は週に一回。相談員も週に一回です。

しかもどちらも65歳を過ぎてからはじめたものです。

余談ですが、現在も社交ダンスをして体は動かしています(^^♪。

相談員をされていたこともあるのでしょうが。この方は、話しをしていて他者への共感がすごい上手なのです。

まず話しをしていても、相手を否定することがありません。

常に「そうだね」「いいねぇ」「なるほど」「本当だね」「私もそう思うよ」「最高だね」と他者への共感の言葉が凄く多いのです。

前頭葉が鍛えられていて、脳機能と運動機能が落ちていないのが分かります。

肉を食べると、老いを遠ざける  

歳を取ると、意欲が低下する理由の一つが。脳内の神経伝達物質であるセロトニンの減少です。

セロトニンは別名、幸せ物質といわれています。これが減少すると、日々の幸福感は薄れ、活動意欲がどんどん低下してしまいます。

肉を食べることで、セロトニンの材料となるトリプトファンというアミノ酸を取ることができます。

ですから、肉を取ることでセロトニンの生成がなされ、意欲低下の抑止になるのです。

肉を取ることで、コレステロールを気にする人もいますが。コレステロールは男性ホルモンの原料になります。

男性ホルモンの中でも特にテストステロンは、意欲と関係しています。他者への関心や集中力なども司っています。

なので、男性ホルモンが減少すると、活動意欲が低下して、元気のない老人になってしまうのです。ついでに言うと、記憶力も低下します。

セロトニンが生成され、男性ホルモンの原料となる「お肉」。

この食べ物以外で、これらを同時にとるのはかなり難しいので。

肉を食べたほうがよい!ということになります。

(日本人で肉を取り過ぎる人はあまりいないので、気にしないで食べましょう)

良い習慣を身につける 

先程も触れましたが。

84歳の男性も、93歳の女性も。若々しい人の共通点があります。

それが、良い習慣です。

お二人とも、朝起きて散歩をします。これは、セロトニンがでるので物凄く良い習慣です。

更に、ご自分が好きな運動もしています。

男性はゴルフ。女性は社交ダンス。

そして良い睡眠も取っています。

おまけに、お肉もよく食べます。

60代くらいからそれらを習慣にしているのです。

お二人とも、現役を終えた頃から、しっかりと運動も仕事も睡眠も食事もうまく習慣にしていますね。

こうして、70代を過ごすと。80歳をすぎても健康でいられるということです。

まとめ 

老化しないでいる人の3つの共通点

①仕事をしている。

②肉を食べている。

③良い習慣を身に着けている。

本に書いてあった事と。実際にお元気な方が同じであることから。

70歳から、3つのことをしっかりとやっていると。若々しくいられるのではないでしょうか。

文章では分かりにくいという方は、こちらの動画をご覧ください。

もし、一人で改善されない場合は、私たちが力になれると思いますので、一度ご相談ください。

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