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今回は、40代男性・理容師をされているIさんのお話しです。元々違うところが痛くて通院されていた方なのですが。今回は足の裏が痛くなって2回目ということで、2回とも整形外科に行ってレントゲンはとったものの、2回目の今回、復の兆しがみられないということで相談に乗ったケースです。どの様にして、足底筋膜炎(足底腱膜炎)をIさん自身が治していったのか。順番に見ていきましょう。

「足底筋膜炎(足底腱膜炎)は自分で治せる!!」 

Iさんですが。以前にも一度足の裏が痛くなったことがあるそうです。
その時は、お医者さんから頂いた痛み止めを飲んでなんとかなったそうです。

ですが、2度目の今回は。
お医者さんから頂いた痛み止めが効かずに、仕事中立っているのも徐々に辛くなり。
ある朝、一歩目が痛くて踏み出すことが出来ない。ということで相談を受けました。

私は、「よほど重症な方でない限り、自分で治せますから」そうお電話でもお伝えしたのですが、自力では無理だから診て欲しいとうことで来院頂き。セルフケアの方法を教えて差し上げることになりました。

当院にいらした時も。

「早く何とかしてくれ、痛くて仕事に集中できない」。

とおっしゃるのです。

気持ちは凄く分かるのですが、物には順序がありますので、どうして自分で治せるのかを説明しました。

足底筋膜炎は自分で治したほうがいい理由 

理由その1 自分の手が届いて、自分で力加減が調節できるからです。

腰が痛いとか、背中が痛い時に。
自分の手は届きませんよね。

物を使って叩いたとしても、力加減ができません。

足底筋膜炎は足の裏が痛いので、座れば自分で患部に触ることが出来ます。

おまけに、力加減も痛く無い範囲で自分で出来るという訳です。

理由その2 痛み止めに頼っても、根本的に硬くなった腱膜(筋膜)の柔軟性は戻りません。

柔軟性をとり戻して、足底筋膜(腱膜)がクッションとしての機能を取りも出さないと何度も痛みを繰り返すことになるので、程度にもよりますが、自分でケアしたほうがよいケースが多いです。

実際にやってもらうしかないのですが。

Iさんは、理屈が分からないとなかなか実践してくれないタイプの方だったので、原因を説明しました。

痛みの原因  

足底腱膜は踵とつま先の間に楽器の弦(げん)のように張っており、衝撃吸収をしています。

ランニングや体重増加などで足底腱膜に多くの負担がかかると、かかとの付近で小さな損傷が起きます。

損傷がすぐに治癒すれば症状は起きませんが、年齢を重ねると治るのが遅れて治りきらない状態になり、同じところをまた痛めてしまうという悪循環に陥ります。

Iさんの場合、体重が20代のころより30㎏増加した事と40代になり年齢を重ねたことが原因になる事を伝えると、ご本人も納得されていました(笑)。

話しを戻します。

傷が生じると生体の反応として血管を増やしますが、血管と神経は対になって一緒に増える性質があるため、足底腱膜のかかとの部分には普段は認めないような異常な血管と神経が増加して過敏な状態になり、するどい痛みを感じるようになるということです。

炎症自体は、実はたいしたことがない事が多いのですが。

いかんせん過敏になってしまっているので、通常の何倍もの痛みを感じてしまうようです。

年齢は仕方ないとしても、体重は努力の範囲なので。ご本人には、これ以上増えない様にお願いしました(笑)。

この様にセルフケアを実施して頂きました  

床にあぐらのような格好で座って行ってください。

右足の踵の骨の足の指に近い側のところを左手の親指でグーっと押さえます。

この時、ちょっと皮膚の遊びを足の指側じゃないほうに取る感じです。

そのまま左手で踵のほうに引っ張ります。引っ張ったままの状態で右手を使って右足の親指を反らします。そのまま5秒キープします。

今度は右手で右足の反らしていた親指を反対に指を曲げて5秒キープします。

指を少し足の指の方にずらして同じことをします。

これを場所をかえながら、大体5か所くらい押す感じです。

Iさんもそうでしたが、一日立ちっ放しの仕事の方が痛くなるケースが多いです。

ですから、足への負担が疲労となり、その疲労の蓄積を取る感じで、お風呂上りとか、寝る前に行うのがススメです。

踵側の強い痛みが治まったら、青竹を踏んで頂いても結構です。

痛みのない時に青竹を踏んでおくと予防になりますので、オススメですね。

Iさんの場合、3日ぐらいしたら徐々に痛みが引いてきて。1週間たつ頃には、あまり痛みは気にならなくなったそうです。

セルフケアが難しいと思っているあなたへ  

セルフケアは難しいのではと思う人も多いですが。自分が見えないところではないし、力加減もできるので難しいことではありません。

一度、整形外科を受診してレントゲン検査を受けるのは全然構いません。むしろ受けたほうがよいです。そのあと、ご自分でセルフケアしたらよいかと思います。

やり方さえ知っていれば、ご自分でケアできるものですから。しっかりやって頂ければと思います。

まとめ

①痛みの原因をハッキリさせるために整形外科でレントゲンを撮る

②自分の手が届くので、セルフケアをしっかりとやる

③加齢は仕方ないが、激しい運動は控えて、体重は増えない様に気を付ける

この3つが出来れば、足底筋膜炎に悩まされることはありません。

もし、文章では不明な点があって、キチンとできているか不安です!という方のために。動画を用意しましたので、ご覧ください。

もし、一人で改善されない場合は、私たちが力になれると思いますので、一度ご相談ください。

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